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コロナで露わになった社会

社会が窮した時、今まで表面に現れなかったことが次々と出てくる。日本社会の現実がコロナのお陰?で、元々あった社会問題が一気に吹き出した。いちばん顕著なのはデジタル化の遅れだ。もの作りへの過剰なこだわり、岩盤規制や硬直した組織などが社会のデジタル化への変化を阻んできた。データを基に動くデジタル社会ではマイナンバーカードなどは必須で、始まった当初、国民はその必要性をよく理解していなかった。いつものことながら、明らかに国の説明不足である。


この30年で日本は本当に貧しくなった。1980年代一人当たりのGDPは世界で上位だったのに、今はOECD加盟国の中でも下位に低迷している。果たして世界的プレゼンスは地に堕ちた。日本の多くを占めていた中間層の割合は半分以下になったのではないか。まさに「貧すれば鈍する」で、食べることで精一杯になり、新しいアイデアを生み出す余裕もなく悪循環に陥り、社会が澱んだままだ。アメリカではこの30年でグローバルなデジタル企業が数多く誕生したが、デジタル化を避けてきた日本ではデジタル企業ではなく、デフレ企業が幅を利かすようになっただけだ。





コロナ禍が長引いて、日本社会が変わっていかなければならないことにやっと気付きだした。リモートワークを始め、デジタルを利用した変革を早急に進めなければならい。それにはまず社会が変わらなければならないが、それを動かす人々のマインドも変わらなければ達成することはできない。20年遅れたデジタル社会の改革が欧米に追いつくことができるかどうか、この1、2年が勝負だ。できなければもう追いつくことはできない。




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