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デザインとアートの違い

デザインとアートの違いは何ですか?今からデザイン始める人で、この質問に明快に答えることができる人はいますか?戸惑う人もいるでしょう。でもこの区別をしっかりと植え付けないと良いデザインはできません。


「デザインはデコレーションではない、コミュニケーションである。」


という言葉がアメリカのデザイン業界にあります。つまりデザインは、色や形、文字などの要素を通して消費者とコミュニケーションすることだということです。デザインは決して意味なく表現しているのではなく、要素の一つ一つが目的(コンセプト)を持っていて、それらを使って、いかに多くの人に情報を的確に伝えることかが、コミュニケーションデザインの本質なのです。

広告デザインは、国土が広く、多種民族国家であるアメリカで発展してきました。文字が読めない人には絵文字(マーク)で表現しました。工業化が進み、大量生産・消費の時代となり、効率よく多くの人に知ってもらうために様々なメディアが生まれ、マスマーケティングが定着し、その中で現在のグラフィックデザインが育っていったのです。



情報の発信者であるデザイナーの向こう側には、その受信者である消費者がいます。常にその存在を意識しながらデザインをすることが重要です。独善的な表現はデザインではありません。本当に良いデザインは社会に機能するデザインです。新しい価値を生み出し、企業活動を活発にして、人々の生活を豊かにし時代を変えていきます。私が見た欧米のデザインは、見事にその社会的役割を果たしていました。故に彼らの社会において、デザイナーは尊敬され、欠かせない存在となっているのです。


アートはあくまでも自己表現の場であって、デザインには成り得ないのです。残念ですが、日本の職人的デザイナーの中には未だにそれに気付かずに、デコレーションに走る自己満足的なデザイナーを多く見かけます。これからデザイナーを目指す人にはぜひ、高い社会意識を持って成長していってほしいと思います。






#デザインとアートの違い #コミュニケーションデザイン #グラフィックデザイン #マスマーケティング #社会に機能する

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